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米国は「被害者論」をこれ以上振りかざすべきではない

2019-05-15 09:56

米国にはいつも中米間のいわゆる「巨額の貿易赤字」が気がかりでならず、何かというと「米国は毎年中国に5000億ドル負けている」「米国は製造業で数百万人の雇用を失った」などの言い分を口にし、それを理由に米国は中米貿易の被害者だと主張する者たちがいる。過去1年間、こうした「米国は損をしている」論は米国がころころ言動を変え、中国側の誠意を顧みず、頻繁に中国に対して最大限の圧力を加える、いわゆる根拠の1つに再三なってきた。(人民日報「鐘声」国際論評)

米国は世界最大の経済大国であり、世界貿易のルールの制定者だ。米国が「損をしている側だ」と言うのなら、自らの制定したルールが自らを損ない、他国を利しているというのか?世界貿易においても対中貿易においても、米国は被害者ではないばかりか、逆に大きな利益を得てきたのだ。この点を米国の関連業界、消費者、経済学者はよく分かっている。

米国の巨額の貿易赤字は決して中国が原因ではないし、中国によって解消されるものでもない。一つには、過度の消費、貯蓄不足、巨額の財政赤字が米国の貿易赤字を生んだ根本的原因だ。もう1つには、米国は国際貿易の主要決済手段及び準備通貨としてのドルの地位を利用し、拡大し続ける貿易赤字の助けを借り、米国債のドル建て購入を通じて大量の安価な資本を獲得し、ハイテク分野の投資を用いて、経済グローバル化の最大の受益者となってきたのだ。米ハーバード大学ケネディスクールのカーメン・ラインハート教授(国際金融システム論)は、米国が貿易黒字国を非難しても何の意味もないと指摘する。ラインハート教授の見解は国際的に主流の経済学者の見解を代表している。

対中貿易赤字は表象に過ぎず、中国における米国のビジネス利益の真相を反映するものではない。世界経済はとうにグローバル・バリューチェーンの時代に入っている。生産を見ると、米国はグローバル産業チェーン、バリューチェーンのハイエンドに位置し、特許技術、コア部品、研究設計、マーケティングなど高付加価値部分を支配し、莫大な利益を得ている。iPhoneの例はよく知られている。もし全ての黒字統計を最終生産品の輸出国に帰するのなら、貿易における価値分配が客観的に反映されないのは明らかだ。実際、WTOとOECDは2011年以降、バリューチェーンにおける国家の真の利益獲得状況を示すため、「世界製造」の視点で国際生産を捉え、「付加価値貿易」で算出する方法を打ち出した。ただ残念なことに、米国はWTOなど国際機関に対して一貫して「自国に都合が良ければ利用し、都合が悪ければ退ける」姿勢を取っており、自国にとって利用価値がなければ、支持もしない。

現在米国系企業は中国で年7000億ドルを売上げ、利益は500億ドルを超えている。これは米国企業が中国の発展のもたらすチャンスと成果を分かち合ったことの現われだ。長年にわたり、多くの国々の中央銀行がインフレ抑制に追われる中、米国のインフレ水準は常に2%という目標値以下を維持してきた。まさに対中貿易によって良質で廉価な中国製品が米国の一般家庭に広まったおかげで、消費者の幸福は増したのだ。

中国は昔からずっと輸入大国であり、発展する中国は一段と扉を世界に開いている。今日中国はすでに120余りの国と地域にとって最大の貿易パートナーとなっている。中国はこれまで貿易黒字を追い求めたことはなく、競争力ある米国製品の輸入拡大を心から望んでいる。米機関の分析では、民生用ハイテク製品の対中輸出規制を緩和すれば、米国の対中貿易赤字は約35%削減可能だ。

対中貿易赤字が米製造業の雇用を喪失させたというのも、無知ゆえの見方だ。「米国の製造業の雇用喪失は自国の経済構造の調整、生産のオートメーションとロボットの増加によって、製造業の生産性が高まったためだ」というのが、米学術界のメインストリームの長年一貫した説明だ。対外貿易は劣勢産業の淘汰と移転をもたらしうるが、それ以上に優勢産業の拡大をもたらし、産業構造の高度化を実現する。米カリフォルニア大学などの学者は、米国は対外貿易で雇用を失ったというよりも、給与の高い雇用が増えたというべきだと指摘する。

こうしたシンプルな事実と論理は、貿易赤字、製造業の雇用喪失が「米国は損をしている」論の支えには全くならないことを、とうに証明している。「米国は損をしている」論を固守すれば、一時的に国内矛盾から目をそらすことはできるが、時間が経てば逆に米国民が真の被害者となってしまう。今年4月の全米企業エコノミスト協会(NABE)による米国のビジネス環境に関する調査では、調査対象となった製品生産企業の4分の3が最近の関税による悪影響をこうむり、コストが増加しており、その半数が値上げをしたことが明らかになった。米国の消費者、農場主、企業などは、中国の「不公正な競争行為」の被害者ではなく、米国の仕掛けた貿易摩擦の被害者となっていたのだ。

いわゆる「米国は損をしている」論が感情に訴え、口癖にするほど簡単なものでは決してないことを、見識のある人は分かっている。こうした誤った論調をまき散らしている者は、見込み違いをしている。中国経済には大きな強靱性と潜在力があり、さらに高水準の対外開放と内需拡大を通じて、質の高い経済発展を促進し、中米経済貿易摩擦の影響を軽減し、長期安定的発展を実現する能力と自信が完全にある。(編集:呉双)

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