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日本の経済学者が読み解く両会 「全方位の『開放』を希求する中国の姿勢」

2019-03-15 09:57

第13期全国人民代表大会第2回会議が5日に開幕し、李克強総理が国務院を代表して政府活動報告を行った。同報告では2019年の発展の主要目標に国内総生産(GDP)成長率6~6.5%を掲げている。人民網はこのほど、日本の著名な経済学者で、国際貿易投資研究所(ITI)の江原規由研究主幹を取材し、今回の報告の内容についてインタビューした。人民網が伝えた。

■イノベーション重視のハイクオリティ発展に入りつつある中国経済

人民網:報告では今年の経済発展の主要目標を「GDP成長率6~6.5%」としているが、中国は今後どのような経済発展を遂げ、世界経済にどのような影響を及ぼすだろうか?

江原氏:今年のGDP成長率の初期目標値(6~6.5%)は、昨年を若干下回ったことから、日本では、中国経済の先行きを懸念する声もあるが、むしろ、中国経済がイノベーション重視のハイクオリティ発展に入りつつあることを雄弁にもの語っているといえる。この点は「報告」で、「発展は科学的発展、質の高い発展でなければならない」としていることからも明らか。別の視点から見れば、中国経済が成長率の適正化を求めてダイエットを行おうとしているということにほかならない。この点について「報告」では、例えば、供給側構造改革、行政の簡素化、権限委譲、サービスの最適化に向けた改革の深化などが強調されている点を見ても明らかといえる。ビジネス環境の改善、社会保障と人々の生活の向上、新型都市化の推進など、今後の発展に向けた布石が打たれたといえる。総じて、「報告」には経済大国から経済強国へのダイエットメニューが詰まっているといえる。

また、対外的には反グローバリズムや一国主義が台頭する中、全方位の「開放」を希求しようとする中国の姿勢が「報告」のいたるところから読みとれる。「報告」では中米貿易摩擦にはあまり言及されていないが、中国は、経済のグローバル化と自由貿易を擁護し、WTO改革に積極的に関わるとし、ハイスタンダードなFTA網(RCEP、中日韓FTA、中国・EU投資協定)を推進し、中米経済貿易協議を進展させるとしている。総じて、世界が大きな転換期を迎えたとされる中、「報告」からは客観的で公正なグローバルガバナンス改革へ向けた中国の確固とした姿勢が読みとれる。

■世界経済の発展に最も貢献している中国

人民網:過去1年で、中国は対外開放を全面的に拡大させ、改革開放は新たな局面を迎え、「一帯一路」(the Belt and Road)は重要な進展を見せた。40年以上にわたる中国の改革開放の成果をどのように評価するか?また、中国の改革開放は世界経済の発展にどのような影響を与えたか?

江原氏:世界経済の成長率に対する中国経済の寄与率は30%以上であり、中国は世界経済の発展に最も貢献している。この点は、改革開放の最大の成果の一つであり、世界と共有していること。「報告」では、改革開放をさらに深化させるとしている。中国と世界の関係は今や、中国でしばしば言われる「あなたの中に私がいて、私の中にあなたがいる」という度合いをますます深めていくということにほかならない。改革開放が深化されれば、中国が希求している人類運命共同体の実現にさらに近づくことになろう。

今後、改革開放の成果は一帯一路の推進にさらに大きく反映されると考えられる。「一帯一路」は改革開放の国際化とみられる。インフラ整備や外資導入拠点つくりを優先している、ビジネスチャンスの創出が期待できることなど多くの点で共通点が指摘できる。「報告」では、一帯一路の共同建設を推進し、市場の原則と国際ルールに則って、国際産能合作や第三国市場協力を強化するとしている。世界経済の発展に貢献してきた改革開放が「一帯一路」でも実現されるということにほかならない。

中国は、昨年が改革開放40周年、今年が建国70周年、来年が小康社会の実現年、そして、2021年が中国共産党100周年(100年の夢の実現年)と記念すべき節目の年が続く。今年の「報告」の最後の部分で、「中国は各国と手を携えて協力し合い、一致団結して難関を乗り越え、世界の永続的平和と共同発展のために新たな貢献をしていくことを望む」と結んでいる。いま世界に、こうした壮大なプランを堂々と世界発信し、世界の共感を得られる国は中国をおいてほかにはなく、その「新たな貢献」が何か、世界は期待している。(文:木村雄太)

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